IT業界は流行遷移のスピードが顕著で、フリーランスエンジニアであればその動向は気になるところだと思います。特に開発言語は10年経てば廃れ始めるのが一般的といえます。本記事では、最新の文献を参考に今後フリーランスエンジニアが高年収を目指すために学んでおきたい開発言語を解説していきたいと思います。
各種のデータは転職の場合という条件付きですが、業務委託も同じような需要で置き換えて考えることができるため、ご容赦ください。

トップシェアは未だにJavaだが、高年収目指すにはライバルが多い

Webが流行りだしてからWeb系の開発言語が発展を遂げてきました。特に1996年にサン・マイクロシステムズ社が開発したJavaは、その汎用性の広さから近年に至るまで長い期間トップシェアを誇っています。しかし、トップシェアを誇るが故にJavaを使用できるフリーランスエンジニアがかなり多く、安定することはできても、突出したフリーランスエンジニアでない限り高年収は難しくなりつつあります。2018年版にはなりますが、高年収専門の転職支援会社のビズリーチ社が発表した年収ランキングによるとTop10入りもしなかったJavaはやはり高年収が難しいということが証明されてます。

プログラミング言語別年収ランキング2018
プログラミング言語別年収ランキング2018(出所:ビズリーチ)


一方一般向けの転職支援企業の情報によると、Javaの求人数は全体の約31%を占めています。高年収の場合とそうでない場合の引き合いの数が全く異なることがわかります。

プログラミング言語別求人ランキング【2019年6月発表】
プログラミング言語別求人ランキング【2019年6月発表】(出所:レバテック)

そして、「プログラミング言語人気ランキング2020」と題した日経 xTECHの記事によれば、6位と比較的上位に組み込んでいることから、Javaはフリーランスエンジニアにも、今後5-10年程度安定した開発言語だろうといえます。

プログラミング言語人気ランキング2020、2位に「大躍進」したあの言語 

プログラミング言語人気ランキング2020、2位に「大躍進」したあの言語 (出所:日経 xTECH)

高年収を狙うならやはりPythonか、ただし求人数がまだ少ない

フリーランスエンジニアであれば一度は聞いたことがあるpythonですが、機械学習・AIシステム・データ分析に使用されている開発言語です。比較的学習しやすいスクリプト言語かつライブラリが豊富に用意されていることから同じく日経 xTECHの「プログラミング言語人気ランキング2020」では第2位にランクインしています。
まだまだ、扱えるフリーランスエンジニアが少なく人材不足であることから高年収が期待できます。しかし、PythonはIT業界全体でみるとまだまだ求人数が少なく中々自分の条件通りにいかないことが多いです。
フリーランスエンジニアであれば、月額単価だけでなく想定稼働時間や出社が必要であれば拘束時間も発生する為、勤務地も重要になってくると思います。その為、求人数が少ないということ=マッチング確率が下がるので思い通りにいかないこともありそうです。プログラミングが大好きでバリバリ稼ぎたいフリーランスエンジニアにはお勧めしますが、プライベートを重視するフリーランスエンジニアにはあまり向いていないかもしれません。

安定的に高年収ならモダンなFWを使ったフロント開発言語を学ぶべし

ここまでJavaやPythonなどサーバーサイドで使用される開発言語に触れてきましたが、フリーランスエンジニアに今一番お勧めできるのはフロント開発言語です。例えばJavaScript、TypeScript、HTML、CSSなど、もっと言えばReactやVue.jsなどのモダンなFWを使用した開発ができることが重要になっています。
下記記事でその重要性については触れているので併せてご覧ください。

現代で言うフロント開発は単純なコーディングだけではなく、UI/UX知見も問われることが多くなりました。それはスマートフォンやタブレットといった次世代端末の発展と共にSPAの台頭によって、サーバ側からレンダリング処理が分離され、フロントエンド側でチャネルごとにレンダリング処理を実装するようになってきているためです。その為、UI/UXスキルに磨きをかけていくことがフロントエンジニアは不可欠ですが、もし安定的かつ高年収を目指すのであれば、まずファーストステップとしてフロント開発言語に触れていただくことをお勧めします。

フリーランスエンジニアが手を出してはいけない開発言語とは

強いてあげるならばVBAやVB、COBOLなどの非Web系開発言語ですが、どの開発言語にも必ず廃れる時代はやってきます。それは免れない事実であり、IT業界が発展していく限り新しい開発言語が増え古い開発言語は消えていきます。
COBOLに例えれば1970年代~1990年代にプログラミングされてきたCOBOLシステムはマイグレーションされ、新しい技術に置き換えられていることがほとんどです。エンジニアの寿命はせいぜい30年程度と考えると、上記の時代からこれまでCOBOLしか触ってこなかったフリーランスエンジニアは現在苦境に立たされているかもしれません。
全く求人がないということはありませんが、供給が追い付いてしまっている傾向にあります。
現代の開発言語はWeb系言語が大半を占めており、そういった環境に置かれることもないと思いますが、高年収を目指すうえで大事なのは、どの開発言語を避けるかではなく、どれだけ多くの開発言語に触れるかです。(なので冒頭に「強いて」とつけました)
経験年数も関係ありません、エンジニアの素養があれば半年程度でも2年以上経験しているエンジニアより優れているケースはよくあります。是非、トライできる環境に身を置き、引く手あまたなフリーランスエンジニアを目指しましょう。

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