実は、私たちエージェントが見てきたフリーランスエンジニアの約8割が、職務経歴書の書き方で損をしています。職務経歴書の書き方にも、非常に重要なポイントがあることをご存知でしょうか。プロジェクトマネージャーは、通常のエンジニアとは書き方や押さえるべきポイントが違います。
折角、優れた能力を持っていても、職務経歴書が上手くかけていなければ宝の持ち腐れですよね。
途中フォーマットもダウンロードできますので、本記事を読みながら作成してみてください。過去最高の職務経歴書ができるはずです!

【準備編】プロジェクトマネージャーの職務経歴書の書き方~フリーランス~

皆さんやりがちですが、順序立てずにいきなり書き始めると、まとまりのない職務経歴書が出来上がります。まずはいくつか準備が必要です。順を追って用意していきましょう。

プロジェクトマネージャーはExcelではなく、wordで書く

弊社では、ITエンジニアにはExcelでもOKとしていますが、プロジェクトマネージャーにはwordで書いていただくようお願いしています。
理由は明確で、プロジェクトマネージャーはITエンジニアよりも文字数が多くなる為、表計算を前提に作られているExcelだと不便だからです。また、プロジェクトマネージャーというポジション柄、ドキュメント力を求められているわけですから、ExcelよりもWordを使えるほうがウケがいいというのもあります。
ですので、プロジェクトマネージャーの方はWord使用をお勧めします。

経歴書フォーマットのダウンロード

項目と順序を決める

いきなり書き始めず、職務経歴書の大枠を作っていきます。
ITエンジニアでもプロジェクトマネージャーでも共通に必要な項目は1.~6.まであります。6.[自己PR]に関しては好みなので、必須では有りませんが、他1.~5.に関しては絶対に必要なので抜け漏れがないようにしましょう。
3.[活かせる経験・知識・技術]や4.[資格]に関しては5.[職務経歴]の後でも構いませんが、ページ数が3枚以上の場合は先に書いておくのが無難です。

  1. 基本情報
  2. 職務概要
  3. 活かせる経験・知識・技術
  4. 資格
  5. 職務経歴(昇順)
  6. 自己PR

フォントの種類とサイズを決める

フォントの種類や大きさも予め決めておきましょう。最後にバラバラになっているのを直す手間を省くためです。弊社でお勧めしているのは以下ルールですが、好みもあるので自分で決めて大丈夫です。ただし、あまり設定しすぎると細かいミスが出やすくなるので気を付けましょう。

フォントサイズ:見出しは14、本文は10.5
フォント種類:メイリオで統一
備考:太字は見出しのみ使用

職務経歴の棚卸

自身の代表的な経歴だけを昇順にメモなどしていきます。
プロジェクトマネージャーほどの経歴になると、IT業界に少なくとも10年は在籍し様々なプロジェクトを経験されていると思います。そうなると長期間だけではなく短期間のプロジェクトも含めると、数十という案件を経験されているのではないでしょうか。その経験をすべて職務経歴書に記載するのは、文字数が多くなりますし、読み手側にも親切とは言えません。プロジェクトマネージャーの場合、Wordでは2-3ページにまとめると見やすいので、最高で5-10案件程の記載になるのではないかと思います。その為、書く際には自分の代表的な案件を幾つか詳細に記載しつつ、短期や火消し案件などは簡易的にまとめてあげるのがおすすめです。

【実践編】プロジェクトマネージャーの職務経歴書の書き方~フリーランス~

ノートとペンを用意している

準備が整ったら次は実際に書いていきましょう。各項目に沿って一旦一通り書き終えた後に、誤字脱字チェックや記載漏れがないかを確認していくのをお勧めします。

最初は基本情報と資格を記入

まずは基本情報と資格を記入していきましょう。本情報にはメールアドレスや電話番号・住所など個人情報を記載する方もいますが、履歴書に書く内容なので職務経歴書では不要です。氏名、年齢、電話番号、出身大学や学部などがあれば十分でしょう。
また資格においては必要のないものは記載しないのが無難と言えます。
例えば、普通免許・IT業界と全く関連のない資格・敷居の低い資格などは記載する必要がありません。職務経歴書で求められるのは、あくまでプロジェクトにふさわしい人材かわかる内容であることです。その為、IT業界と全く関係のない資格はあなたに対するプロジェクトマネージャー像を薄くし、敷居の低い資格は経歴そのものの価値を下げる印象があります。
ただし、あなたの業務知識と関連する資格は残すようにしてください。例えば、会計システムに精通しつつ、会計関連の資格を持っているということは、高い評価を受けます。そういった業務知識レベルでエンジニアを募集することは大いにある為、要・不要は柔軟に判断してください。

プロジェクトマネージャーに有利な資格と英語力

プロジェクトマネージャーとして有効な資格は、PMPとプロジェクトマネージャー試験の2種類があります。どちらも選考上非常に有利なので、持っていない方は取得に励みましょう。英語力は、限定的なのでクリティカルに有利ではないかもしれませんが、必須の場合は単価が上がりやすい傾向があります。日本ではTOEICの取得が主流なので600点以上であれば記載しておきたいところです。

PMP公式サイト:https://www.pmi-japan.org
プロジェクトマネージャー試験公式サイト:https://www.jitec.ipa.go.jp

プロジェクトマネージャーとして相応しい強みを書く

そもそもプロジェクトマネージャーの大事な役割は何でしょうか。それは、「システム開発の計画書作成・チームの編成・プロジェクトの推進と管理・対人関係サポート」です。つまり、これらを強みとしてかけていないと、プロジェクトマネージャーとして相応しくないことを示してしまいます。プロジェクトマネージャーの業務範囲は企業ごとに異なる場合もありますが、上記の点はほぼ業務範囲内と言えるでしょう。例えば、開発力はいちエンジニアとしてとても魅力的に見えますが、プロジェクトマネージャーとして職務経歴書を書く場合には不要です。

職務経歴を、より細かく書く

職務経歴では、人月・期間(規模感)や体制、開発手法や現場の開発環境など詳しく記載しましょう。また自分の業務範囲はもちろんですが、課題に対してどのように解決してきたか簡潔に書けると尚良しです。また、どんなシステムの構築をしていたのか、も可能な範囲で記載できれば企業側側では、自社環境と比較しやすくなるので更に良いでしょう。

誤字脱字チェック

誤字脱字のチェックは必ず行いましょう。誤字脱字ではGoogle検索すれば無料で使用できるので、活用してください。また、フォントの種類・サイズが職務経歴ごとに異なっていないかも必ず確認したほうがいいです。見栄えが悪い上に、プロジェクトマネージャーとしてのドキュメント力の印象が悪くなるので、誤字脱字チェックと同じくらい慎重に確認してください。

注意したいこと、やってはいけないこと

失敗した男性社員

さて、実践まで終了したらすぐにエージェントへ提出!としたいところですが、少しお待ちください。最後に職務経歴書を書く際にやってはいけないことがあるので確認してください。

職務経歴の詐称や機密情報の記載

経歴の詐称は絶対にNGです。特にフリーランスの場合は履歴書を提出しないケースも多く、経歴詐称は容易にできてしまうというのが背景にあります。詐称だと発覚した場合、契約解除だけではなく違約金の発生も可能性としてあります。また噂はあっという間に広がり今後案件に入れなくなるでしょう(バレたら危険だからというよりは人としてやってはいけないことです、、、!)。契約先との機密情報もあるはずなので、内部的な情報や他社の個人情報などは記載しないようにしましょう。またポートフォリオも企業によっては開示不可の場合もあるので、許可をあらかじめ取っておくことをお勧めします。

下線、文字色変更、マーカー、斜字、図はすべて不要

職務経歴書で大事なことは簡潔にわかりやすく要点を伝えることなので、無駄な装飾は一切必要ありません。装飾を入れれば入れるほど、読みづらくなるので基本的なルールに沿って書いていきましょう。

コミュニケーション力推しは不要

フリーランスによっては、コミュニケーション力を推す方もいますが、コミュニケーション力はプロジェクトマネージャーとして当たり前なので、わざわざ強みに入れる必要はありません。また、文章力である程度コミュニケーション力は測れるため、良い経歴書を書く方はコミュニケーション力も優れている傾向にあります。

どこからフリーランスとしての案件なのかわかるようにする

たまにどこからフリーランスの職務経歴かわからない方をお見かけますが、基本的にわかるようにしておきましょう。根本的な選定基準にはならないですが、フリーランスと正社員の性質は違うので、フリーランスとしての実績は企業側からすると気になるものです。

プロジェクトマネージャーの案件に入りたいなら

いかがでしょうか。クライアントの目を引く、伝わりやすい職務経歴書の書き方のポイントをご紹介してきました。大量の職務経歴書の中に埋もれないためにも、より分かりやすく、読み手の気持ちに沿った書き方が重要です。
仕事を獲得するためにも、自分の能力を最大限にアピールできる職務経歴書をつくりましょう。『これからフリーランス』を運営する株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングは独立系のSIであり、BTCエージェントforエンジニアというサービスを展開しています。本サービスでは、案件紹介だけではなくキャリアアップや単価相談などフォローアップが充実していますので、是非一度ご相談いただければと思います。