IT業界ではPMOという職種は大変希少な人材であり、市場価値も大変高まりつつあります。
フリーランスエージェントで、PMO案件といえば弊社BTCエージェントが最も実績が豊富ですが、今回はプロのエージェント目線でPMOの年収はもちろんのこと、将来性やキャリアパスなどについて解説したいと思います。
もし、読者のあなたが「PMOを目指している」「既にPMOだが、今後のキャリアパスに悩んでいる」ということであれば、是非ご一読いただくことをお勧めします。
PMOとは
PMOとはProject Management Officeの頭文字を取った略称です。
プロジェクトマネジメント協会ではPMOを「プロジェクトに関連するガバナンス・プロセスを標準化し、資源、方法論、ツール、および技法の共有を促進するマネジメント構造」と説明しており、簡単に言えばプロジェクト管理・計画の標準化・マネジメントをするポジションです。
業務範囲は幅広く、一般的には、問題解決、進捗・品質・タスク管理、各部署との調整、ドキュメント作成など支援しますが、企業や案件ごとに求められる範囲や専門性が異なります。その為、一定の汎用性をもちつつも、業界ごとの業務知識も持っておくと、希少性・市場価値の高いPMOと言えるでしょう。
PMOの平均年収と最高年収
弊社にご登録いただいているフリーランスPMOの平均年収は1,428万円(※1)です。
最高年収は、2,280万円(※2)ですので、単価が出やすい職種といえます。
ただ、PMOはあくまでPMOですので、最高年収はITコンサルタントや戦略コンサルタントには及ばないのも特徴といえます。
エンジニアからITコンサルタントを目指す方は、まずはPMOを経験するのがセオリーでしょう。
※1 2022年7月1日~12月末のPMO案件に参画頂いたご登録者様の月収を×12ヶ月し、平均を取った数字となります。
※2 2022年7月1日~12月末のPMO案件に参画頂いたご登録者様の最高月収を×12ヶ月した数字となります。
PMOの役割と業務内容
PMOはあまりにも業務範囲が広い、かつ企業ごとに性質が異なるので○○PMOもしくはPMO○○と表現されることが多いです。
日本PMO協会によれば、業務範囲・役割で分けるとすれば、PMOアドミニストレーター、PMOエキスパート、PMOマネージャーの3つがあると定義されています。
他にも立ち位置で分けるとすれば、ユーザー側PMO、ベンダー側PMO。
プロジェクト種類で分けるとすれば、開発PMO、インフラPMOといった具合です。
PMOマネージャー、PMOエキスパート、PMOアドミニストレーター
出典:日本PMO協会 PMOとは?
それぞれが求められるパフォーマンスが異なるので、
PMOマネージャー>PMOエキスパート>PMOアドミニストレーター
と単価に差があります。
PMOマネージャー
PMOマネージャーはPMOを管理する役割を持っています。
一般的なフリーランスの単価は月額130万円~190万円です。
- PMO組織戦略および計画策定
- PMOメンバーの勤怠・稼動管理
- PMOメンバーの教育
- PMO組織予算管理
- プロジェクト環境・ルールの維持・管理・定着化全般
- プロジェクトパフォーマンスの安定化
- プロジェクト投資判断およびプロジェクトの継続判断 等
PMOエキスパート
PMOエキスパートはプロジェクト環境・ルールの策定・改善および標準化をする役割を持っています。一般的なフリーランスの単価は月額80万円~140万円です。
- プロセス分析
- 情報分析
- ツール分析
- ビジネス分析
- 人材開発 等
PMOアドミニストレーター
PMOアドミニストレーターは、プロジェクトに関連する社内プロセスを円滑に進める為の役割を持っています。一般的なフリーランスの単価は月額50万円~80万円です。
- プロジェクトデータ収集・更新
- プロジェクト情報共有・展開・リマインド
- 会議体設置
- 書類作成・管理サポート
- 経費処理
- プロジェクトメンバー勤怠・稼動管理 等
ユーザー側PMO・ベンダー側PMO
そしてPMOでは、発注者側なのか、受注者側なのかによってプロジェクトでの立ち回りが異なるため、案件や求人に応募する際に重要視されることが多いです。単価にあまり差はありません。
ユーザー側(発注者)PMO
ユーザー側PMOは、企業の経営戦略に準拠したビジネス要求の徹底、プロジェクト推進管理、ステークホルダーマネジメントとベンダーコントロールなどが求められます。
企業の経営戦略に基づいた判断力と履行できる推進力が評価されます。
ベンダー側(受注者)PMO
ベンダー側PMOでは、顧客(ユーザー)の要求するゴールに応える為のビジネス価値をどう提案するか、どう適切に対応していくかが大事になります。
顧客理解(顧客が何をしたいのか)がなければ、ビジネス要求には答えることができません。その為、顧客の経営戦略を学び、自社ソリューションでどのように価値を提供できるのか、また自社体制を適切に配置できるのか社内にも目を向ける必要があります。
開発PMO・インフラPMO
これは、開発プロジェクトなのかインフラプロジェクトなのかで求められるPMOは異なるという意味合いで使われます。開発PMOからすれば、インフラ周りは畑違いなので(またその反対もしかり)、安易に参画するとスキル面でアンマッチとなり、かなり大変な作業になります。
一般的には開発プロジェクトの方が多い為、開発PMOの募集が多いですが、報酬額や市場価値という点ではあまり差はありません。ただ、案件が多いという面から最高額で言えば開発PMOの方が高いかもしれません。
PMOの将来性
PMOのニーズは日々高まりつつあります。PMOの仕事は何かツールに置き換えられるものではないので、人と同レベルのコミュニケーション力のあるロボットが開発されない限り、なくなる職種ではありません。また、大手企業を中心にDX推進のためのプロジェクトを数々開始しています。その為、組織が高度化・複雑化している現在ではPMOは欠かせない存在です。
BTCエージェントforコンサルタントでは毎月50‐70件相当のPMO案件を顧客から頂いており、PMOの方であればご希望に沿った案件をご紹介でき、引き続き増えていくものと想定してします。
特にPMOエキスパートやPMOマネージャーはニーズや市場価値が高いといえます。PMOアドミニストレーターは、比較的単純作業が多い為、できるだけ上位のPMOを目指すことをお勧めします。
PMO案件で求められることの特徴
PMO案件の特徴は共通して3つあります。
第一に管理・マネジメント能力です。単純にExcelに進捗を打ち込むだけではなく、担当者とコミュニケーションを取り、尻を叩いて期限までに納品させるいわば火付け役のような管理が重要視されます。切り口は違いますが、管理能力の向上であれば、PMBOKを学ぶことをお勧めします。
第二にコミュニケーション力です。コミュニケーション力とはただ話すだけではなく、物事を適切な方向に進め、プロジェクトを円滑にすすめるような、柔軟力のあるコミュニケーションです。相手は人間なので、話の苦手なPMOはPMOとして勤まりにくい特徴があります。
第三に専門性です。昨今のプロジェクトは、PMBOKに沿ったマネジメント力だけではなくある業界の業務知識、あるITソリューションの知見などが求められることがほとんどです。それは、プロジェクト毎に成し遂げたいミッションが異なるという点と、DX化が進むにつれ組織が高度化・複雑化しているのが起因しています。
プロジェクトのゴールをよく理解し、専門的な知識を蓄えておくことをお勧めします。
PMOにおすすめの資格はPMP
PMOにオススメの資格は「PMP® (プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)」です。PMP®はプロジェクトマネジメントに関する資格のスタンダードとして広く認知されており、プロジェクトマネジメント・スキルの評価基準になります。他にもプロジェクトマネジメントについて学べる資格はありますが、唯一の国際資格であり、どの国、どの業界においても大きなアドバンテージになるでしょう。
かなりの勉強時間と経験値が必要となりますが、フリーランスが不安定というリスクを防止する一つの手段となります。
詳しくはPMIのホームページをご参照ください。
PMOを目指すITエンジニアのキャリアパス
ITエンジニアからPMOへのスキルアップはそう難しいことではありません。既に開発もしくはインフラに知見は既に持っているため、PMOとして入り込みやすいと思います。
ただし、ITエンジニアとして上流経験(要件定義や顧客折衝、5名程度のマネジメント等)は必須です。その為、細かく言えばプロジェクトリーダーまでは、経験しておきたいところです。
PMOとITエンジニアは求められる役割が全く違うので、PMOへキャリアチェンジしたい場合はITエンジニアでどのように立ち振る舞いプロジェクトを遂行してきたのかが、重要視されます。リーダークラスで活躍していれば、PMOとしてのニーズに当てはまる可能性はあるので、まずは小規模~中規模PMOにチャレンジしてみましょう。
PMO案件の事例
ここで簡単に弊社の扱うPMO案件をご紹介します。
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