フリーランスエンジニア向けに経歴書の書き方をレクチャーする男性

フリーランスエンジニアは、クライアントが仕事をお任せする判断基準として職務経歴書の提出を求められます。フリーランスにとって、職務経歴書とはクライアントとの接点の第一歩であり、とても大事な役割を担っています。しかし、自分の経験を思いつく限り淡々と記すようでは、自分が何を提供できるのか理解されず見送られる可能性があります。
いかに自分の能力を正確に上手く伝え、クライアントに会いたいと思わせるには、どのように職務経歴書を書けばいいのか、ポイントをご紹介したいと思います。

そもそも良くない職務経歴書の書き方とは

良くない職務経歴書の書き方とは何でしょうか。
細かく言えば沢山ありますが、大まかに言えば「クライアント目線になっていない経歴書」のことを指します。

良くない経歴書の例

・強みがわからない
・経験してきた案件の規模感やポジションが明記されていない
・文章が切れていたり、おかしな文脈、細かい誤字、不自然な改行、フォントが統一されていない

等です。
上記に不安のある方は是非このまま読み進めてください。

【準備】経歴書を書き始める前に

officeを開く前にメモ帳に経歴書に何を書くのか構想ベースで書いていきましょう。
いきなりwordやExcelを開き作成してしまうと、結局何が書きたかったのかがわからなくなり、まとまりのない文章が出来上がります。
そうならない為に、何のツールを使って職務経歴書を書くのか、何を盛り込みたいのか、フォントの種類はどうするか、等簡単にルール決めをしてあげることで、書き出しが非常にスムーズになります。

フォーマットをExcelかWordのどちらかで決める 【テンプレート付き】

経歴書をExcelで作るのかWordで作るのか(はたまたPowerPointなのか)迷うと思います。
結論いえば「一番自分が慣れているツール」を使えばいいです。ExcelがいいのならExcelでいいですし、WordがいいのならWordで大丈夫です。
ただし、Wordの方が見栄えがいいので読みやすいという評価の傾向はあります。
基本的には内容が変わらなければ、どちらで書いても評価も変わりません。
たまにPowerPointなどでご自身の経歴を概要レベルで簡略化する方もいますが、こういった方はよほど名前が通っているか経歴がかなり優れているかなので、マネしないほうが無難です。特に案件ベースで書類選考する場合はPowerPointでの経歴紹介は好まれません。
また、自分のHPに経歴載っているからそれを見てほしいというのもあまりおすすめはしません。その場合もあくまで概要レベルであることが多いため、能力を測る基準としては弱いからです。 素直にExcelかWordで作成しましょう。
これからフリーランスでは、フォーマット(Word版)を用意しているので、用意が面倒な方は下記をクリックすればダウンロード可能です。

経歴書フォーマットのダウンロード

項目と順序を決める

ある程度経験を積んだ方であれば「あれも書きたいこれも書きたい」と様々なことを経歴書に盛り込みたくなります。
しかし、書きたいことをずらずらと書くだけではきっとあなたの良さは伝わらない・まとまっていない経歴書ができあがります。
ですので、まずは経歴の順序や経験を整理しておきましょう。具体的には以下の順序で書き始めるのをお勧めします。

経歴書の順序

① 基本情報 
名前、年齢、性別などの基本的なこと

② 職務概要
エンジニアとしてどういった業界や会社でどんな開発をしてきたのか、どういったポジションや言語などを中心に活動してきたのか等

③ 活かせる経験・知識・技術
  客観的に見た自分の経歴の良い所

④ 資格
  あれば記載するが、業界と関係ないまたは強みにならない資格は必要なし(例えばエンジニアなのでアロマテラピー検定の記載や強みにならないTOEIC500点レベルの英語力等)

⑤ 職務経歴(最新順)
  直近順に記載、自己学習は職務経歴に入れると勘違いを生むので、最後に記載が好ましい

⑥ 自己PR(書きたければ程度)
自己PRはあくまで自己評価なので、客観的な評価には繋がりづらい。どうしても伝えたいことがあれば書けばいい程度。

フォントのサイズや種類のルール決め

項目を決めたら、経歴書作成にあたっての細かいルール決めをしておきましょう。これをしないと、ビジュアルに細かい不揃いが必ず生じます。ルール決めをしておくことで、後々編集するときにもそれに沿って編集すればいいので、ミスが出づらくなるでしょう。
例えば以下のチェックリストなどが有効です。

  • フォントサイズ
    見出しは14、本文は10.5
  • フォント種類はメイリオで統一
  • 太字は見出しのみ使用

あまり細かい設定は書いていてわからなくなってしまうので、これくらいの粒度で充分です。どうしてもこだわりたい箇所があれば別途盛り込めばいいでしょう。

【実践】クライアントの目線を意識して書く

ここからは実際に書いていきます。
良くない経歴書の例として大まかにいえば「クライアント目線になっていない経歴書」と提言しましたが、良い経歴書はその逆にあたります。
クライアント目線になっている経歴書を書くために幾つかポイントをご紹介したいと思います。

1ページ目の印象を大切に

案件に対して人を募集するときに、クライアントはまず事前に条件を設定して大量の職務経歴所をチェックしていきます。日々の業務にプラスして選考を行っているので、すべての職務経歴書の詳細まで目を通している時間はあまりないでしょう。
選考に残るには、パッと1ページ目を見て、「この人なら任せられるかも?」と思わせ次ページを開いてもらうことが大事です。 アピールのハイライトを冒頭から盛り込み、特に宣伝したい職歴の説明がすべて1ページ目に記載されているように意識してみてください。
1ページ目に「基本情報、職務概要、 活かせる経験・知識・技術、資格」 が入っているとベストです。

新しい職歴から順に書く

2ページ目からは細かい職務経歴を書いていきます。
プロジェクトや担当顧客の職務歴を書く際に、古い順に書く方がいますが、基本的には推奨しません。
「最近の」「直近の」仕事で何をしていたか、成果や実績のほうが興味深いのです。技術はすさまじいスピードで進歩しているので、10年前の仕事と1か月前の仕事では手段も方法も違うでしょう。
「いつ行っていたか」によってクライアントの興味度合いは変わってきます。
新しい順に書くということは、クライアントの知りたい情報が上にあるということなので、目に入りやすく、ちょっとした気遣いで魅力的なレイアウトになるでしょう。

プロジェクトの中での立ち位置、どう貢献したかも具体的に書く

プロジェクトの概要や、規模、環境をただ淡々と記している方も多いかと思います。
これだけだと単なるプロジェクトの紹介で終わってしまっているので、そのプロジェクト内で具体的に何を担当し、どのように貢献したのか、習得スキルなども記載をしていると、より分かりやすい内容になるでしょう。

■クライアント:大手流通業
■概要:ECサイト構築
■規模:30人/月
■参画フェーズ:詳細設計~製造
■環境:Java11、spring、 Oracle、JavaScript、React,js等
■成果:BtoCのECサイトにおける、主に顧客向けの画面周り約20画面を3か月程度で設計~開発し、メンバーとして従事した。 運用を見据えた詳細設計書の作成や整理をし、メンバー間の情報共有などの橋渡しなどにも貢献した。運用フェーズに入るため撤退。
■習得スキル:React.jsを使用した製造経験・知見

応募のたびに改良してから提出

これは人それぞれですが、案件によっては改良して提出というのもアリでしょう。
特に経験が豊富な方であるほど、強みは幅広くなりやすいため念のため書き直してエントリーというのも間違えではありません。
ただし、フリーランスエンジニアはそのある程度幅広い技術力が求められることが多いためフロントとサーバーを切り分けて書くことはおすすめしません。
求められている要件に対してわかりやすくした経歴書を書くというイメージです。
すごく細かいですが、要件にJavaが求められているならば自分の得意技術がPHP・Java、、、と書くないのは勿体ないです。PHPもJavaも技術力が変わらないのだとすれば、「Java、PHP、、、」と求められている順序に書き直してあげましょう。
手間がかかるため、とても興味があり、なんとしても入ってみたいという案件にかぎり適宜対応というレベルでいいと思います。

コミュニケーション力推しはほどほどに

経歴書に一番記載されがちなアピールポイントNo1と言っても過言ではない「コミュニケーション力」ですが、弊社ではあまり記載する必要のないものと考えています。
理由は、コミュニケーション力は経歴書の文章力である程度測れるからです。経歴書がとても簡素で内容が薄いのにアピールポイントがコミュニケーション力では、逆効果です。
もしご自身がそういった点でアピールしたいのであれば、経歴書をわかりやすく見やすく読みやすくを最低限行ってから記載しましょう。

【最終チェック】書いてはいけないNG事項

最後に書いてはいけないことをご紹介したいと思います。
これまで書いてほしいことを説明してきましたが、反対に経歴書には書いてはいけないこともあります。
書き終えたら必ずチェックし、自分が該当しないか最終確認をしましょう。

機密事項に注意

エンド企業の社名がずらりと並んでいる職務経歴書をたまにお見かけますが、基本的には推奨しません。金融機関系など、特に機密に厳しいお仕事への応募の場合、それだけでNGになることもあります。
プロジェクトの内容についても、当然機密に振れる可能性のあるものは記載NGです。ご自身のポートフォリオに載せてもいいものなのか契約書をチェックしてください。わからなければ顧客に許可を取ってから記載しましょう。

詐称は厳禁!

クライアントは職務経歴書の内容を信じてお仕事をお願いしています。当然、職務経歴書に書いてあることは出来ることが前提です。経験したことのないツールの記載、取っていない資格などを表記するのは厳禁です。
事前にテストをするわけにもいかないので、すべてあなたが職務経歴書で書いたこと、面談でお話ししたことを判断基準として仕事をお願いしています。
スキルの擦り合わせを行ったのにも関わらず、いざお願いしたいことが出来ない、となればクライアントからの評価も大きく下がります。
セールスポイントをアピールすることと、出来ないことを出来るように書くことは同じではありません。
それでも面談の場で「○○の経験はございますか?」と聞かれて、経験がない場合があると思います。その場合は、「ございませんが、必要であればこれから勉強してまいります」とお答えすると、偽りなく前向きな姿勢を示すことができます。
次の仕事につなげる為にも、嘘偽りない職務経歴書を提出しましょう。

まとめ

いかがでしょうか。クライアントの目を引く、伝わりやすい職務経歴書の書き方のポイントをご紹介してきました。大量の職務経歴書の中に埋もれないためにも、より分かりやすく、読み手の気持ちに沿った書き方が重要です。
仕事を獲得するためにも、自分の能力を最大限にアピールできる職務経歴書をつくりましょう。

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