請求書はフリーランスにとって大事な書類となりますが、フリーランスになるまで自分で作成した経験のない方が大半かと思います。

請求書と一口で言っても、消費税の記載や振込手数料の扱いなど、気を付けなければいけないところがたくさんあります。

今回は、請求書には何を記載すればいいのか、どういったことに気を付ければいいのかご紹介していきます。

請求書の発行は必須?

そもそも請求書は毎回出さなければいけないものなのか?案件によって、毎月固定の金額で契約している方にとっては、金額の変化もないので出す意味がよく分からないという方もいるかと思います。

請求書の発行は主に下記の理由によって必須とされています。

報酬を請求したという証拠

請求書は「正式な書面において報酬を請求した」という証拠となるので、クライアントとの金銭トラブルを避けるためにも発行しておく必要があります。

請求書の保存義務

請求書は発行後、保存が義務づけられています。

法人の場合であれば7年、個人事業主の場合は5年の保存が必須となっており税務調査が入った時などに提出が必要となりますので、破棄しないようにしましょう。

また、売上が伸びて消費税の納税義務者となった場合は、消費税法に基づき7年の保管が義務付けられます。

この場合は個人事業主であっても期間が長い方が適用されるので要注意です。

請求書に記載する内容

基本的に請求書に記載する内容は下記の項目となります。

提出先の事業者の名称、または氏名

取引先の会社名・事業部・担当者名などを記入します。

発行日

請求書を発行した日を記載します。取引先によっては締めの月の末日などの指定がある場合もあるので、確認しておきましょう。

取引内容

商品名、サービス名などを記載します。業務委託契約などの場合は案件名や「〇〇月業務委託費」など記載することが多いです。

請求金額

請求する金額を記載します。

消費税

軽減税率の対象になるもの(8%)とならないもの(10%)がある場合は、わかりやすく分けて明記しましょう。

支払い期日

支払い期日を記載します。事前に締結した契約書などに記載があるので確認しておきましょう。

発行者氏名、振込先口座名

誰からの請求か分かるように氏名を記載します。また、事前に振込先を伝えている場合でも、間違いのないよう請求書にも振込先は記載します。

請求番号

なくても問題ありませんが、後日確認するときのために記載しておくことをおすすめします。

請求書については、取引先によっては指定のフォーマットや記載必須事項を設けている場合もあるので、事前に確認しておくと月末に慌てずに請求書が作成できます。

請求書の注意事項

いつまでに提出が必要か?

提出期日については、あらかじめ確認をしておきましょう。

月初1~5営業日以内の提出が必須のところが多いですが、企業によっては決算の関係で締め日前であったり、当月末までの提出を求められる場合もあります。

企業の提出期限までに提出が間に合わない場合、支払期日までの振り込みが難しくなるケースもあるので、事前に提出期限は確認しておきましょう。

発送は紙?PDF?

請求書の発送方法も企業によって異なります。

少し前までは請求書などの証憑類は原本必須の企業が多かったですが、コロナで状況も変わりPDFなどの電子のみで受領する企業が増加しています。

しかし、紙の原本を受け取らないと支払いができないという企業もあるので、企業のルールに沿った提出方法で対応しましょう。

また、電子データといってもExcelやWordなど、第三者からもデータの操作ができてしまうものに関して、送付は控えましょう。

請求書の押印は必須?

PDFで請求書を提出する機会が増えると、押印を忘れてしまったり、そもそも押印の必要があるのかと考えることもあるかと思います。

実は、法律上請求書に押印しなければいけないなどの決まりはありません。

ではなぜ現在も請求書に押印する文化があるかというと、請求書の信頼性の問題となります。

押印は「この発行者がこの書類を発行した」という証明として有効的であり、押印があることでより信頼性のたかい書類となります。また、万が一請求書のデータが偽造されてしまったとしても、押印のない請求書より押印のある請求書のデータ改ざんのほうが重い罪に問われるため、データ改ざんリスク回避としても有効的です。法律上押印はなくても問題にはなりませんが、企業側から求められることもあるので、電子印でも押印はしておくことをおすすめします。

源泉徴収の扱い

請求書でよく疑問に思われるのが源泉徴収の扱いです。

源泉徴収とは簡単にいうと、フリーランスが支払う所得税を企業が事前に天引きして変わりに納税する制度となります。

源泉徴収の額を請求書に記載するべきなのか?迷われる方もいると思いますが、まず引き受けた業務の内容が源泉徴収の対象となる仕事なのかを確認しましょう。

フリーランスの業務のなかで代表的なものでいうと、原稿やデザインの報酬、写真撮影や翻訳・校正、講演・演説が主となっており、ライター、カメラマン、デザイナーなどの仕事が源泉徴収の対象となります。

エンジニアのプログラミングなどは対象にはなりませんが、ITコンサルタントとして講演会を行った講演料や、エンジニアの知見をもって記事を執筆したなどの原稿料は源泉徴収の対象となるので要注意です。

もし源泉徴収の対象の業務の場合、請求書に源泉徴収料を記載せずとも報酬から引かれることが大半ですが、念のため振込額はすぐに確認しておきましょう。

源泉徴収が引かれていない満額の報酬で振り込まれていたり、源泉徴収の計算額と違った金額が引かれていた場合問い合わせできるように、事前にどのくらい引かれるべきなのか把握しておくことが大切です。

まとめ

今回は請求書の書き方、注意事項などをご紹介しました。基本的な記載事項などはどこの企業も変わりませんが、提出期限や押印の有無など、細かい部分はそれぞれ扱いが異なってきます。

月末月初の忙しい時期になる前に、前もってクライアントの請求書ルールを確認しておきましょう。