「NFTという言葉を聞いたことがあるけど、どういう技術なのか知りたい・・・」

「NFTと仮想通貨はどう違うのか・・・」

開発エンジニア、フリーランスエンジニア等の方で、NFTというキーワードに興味があって注目しているが、具体的な内容や今後の社会にどのような影響があるのか疑問に思っている方も多いでしょう。

NFTは近い将来に、もっと身近なものとなっており、様々なものがNFT上で管理されてくるようになると考えられています。今後、エンジニアにとって、NFTは知っていて当然の技術になってくると言えるでしょう。

開発エンジニアやフリーランスエンジニア等の方は、ぜひこの機会に注目されているNFTについて理解を深めておくことをおすすめします。

この記事では、NFTに関して、エンジニアの方々が習得すべき様々な情報を紹介していきます。

開発エンジニアやフリーランスエンジニア等の方でNFTに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

1. NFTとは

NFTとは、Non-Fungible Tokenの略称で、「非代替性トークン」や「代替不可能なトークン」という意味です。代替不可能なトークンと言っても、イメージが付かない方も多いと思います。

もう少し分かりやすく言うと、偽造できない鑑定書や証明書が付いたデジタルデータのことです。

例えば、絵画の所有者が誰かを証明するための証明書があったとします。しかし、絵画と証明書の両方を模倣されてしまうと、どちらが本物かを証明するのは難しくなってしまいます。

NFTでは、ブロックチェーンの改ざんできないという特徴を利用して、コピーや改ざんがされない証明書付きのデータとしてどれが本物かを証明することができます。

今までもデジタルデータはたくさんありましたが、コピーや改ざんも可能であったため、資産価値がある対象とは見なされていませんでした。しかし、ブロックチェーン技術により、コピーや改ざんができないデータを作成することができるようになったため、デジタルデータが一気に資産価値があるものへと変化しました。

このため、資産価値あるデジタルデータであるNFTが注目されるようになりました。つまり、ブロックチェーン技術によって、NFTというデジタルデータが誕生しました。

2. NFTが注目された背景とは

NFTが初めて世界的に注目されたのは、2017年のことです。きっかけは、イーサリアムというブロックチェーン上で動作する「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」というゲームでした。

なぜならば、これまでは個人のゲーム内のデータでしかなかったものが、NFTとして資産価値のあるデータと認識され、専用のマーケットで売買されるようになったからです。最盛期には、貴重なゲーム内のデータが数百万~数千万で売買されていました。

その後、NFTがさらに注目されたのは、2021年3月にTwitterの創業者であるジャック・ドーシー氏がNFTマーケットに出品したTwitterサービスの初ツイートのデータがおよそ3億円で落札されたことでした。

その後も、テスラ社のイーロン・マスク氏が出品した音楽作品にはおよそ1億円の価格が付いたり、日本人アーティストが出品したVR作品におよそ1,300万円の価格が付いたりして、NFTの注目度はどんどん高まっていきました。

3. NFTマーケットの市場規模

NFTマーケットプレイスと呼ばれるNFTデータを売買するマーケットは、多数作られており、今後もさらに増えてくると見込まれます。

世界的に一番シェアの高いマーケットプレイスは「OpenSea」というもので、OpenSeaの2021年1月の月次取引高は約8億円程度でした。しかし、2021年2月には一気に約100億円に急速に拡大しました。現在もその市場規模は拡大し続けています。

世界大手の調査会社であるマーケッツアンドマーケッツ社によると、NFTの市場規模は、2022年時点では、約4,196億円程度が想定されているが、2027年までには約1兆8,782億円と、4~5倍の拡大成長をすると予測されています。

4. NFTと仮想通貨は何が違うのか?

同じブロックチェーン上で動作するものとして、NFTと仮想通貨(暗号資産)は同じように考えられることがありますが、NFTと仮想通貨は何が違うのでしょうか。

NFTと仮想通貨の違いは、一言で言えば、トークンが「代替性」か「非代替性」かの違いです。もう少し分かりやすく言うと、代わりが可能なものか、唯一無二なのものかの違いがあります。

仮想通貨は現金と同じようなものとイメージすると良いと思います。100円硬貨は、誰が見ても100円硬貨であり、100円の価値となります。そして、財布の中にあるどの100円硬貨を使っても同じ100円の価値となります。

つまり、確かに100円の価値と証明することができて、どの100円を使っても同じということは代替が可能なものということです。

一方で、NFTは対象のデジタルデータの証明書のようなものです。NFTの証明書は1つしか無く、コピーや複製することはできません。仮にデジタルデータ自体をコピーや複製したとしても、NFT証明書はコピーできないため、別のデジタルデータとなり、つまりニセモノのデータとなります。

このようにNFTは唯一無二のデータであり、代替が不可能なものとなります。

5. NFTは今後どのように利用されるのか

これまで紹介した通り、コピーや改ざんができない唯一無二なデジタルデータであるNFTは、様々なものをデジタル上で証明する機能として期待されています。

例えば、ゲーム、アート、音楽、コレクターズアイテム、ファッション、スポーツ、チケット、ドメイン等の分野でデジタルデータを証明するためにNFTが利用されることで、社会全体に普及してくると予想されています。

一見すると、デジタル上でやり取りされるデータのため、危険性があるような印象があるかもしれませんが、ブロックチェーン上で動作するNFTで証明されることで、ニセモノが無い状態を実現できるようになるので、NFTが普及することが社会全体に良い環境をもたらすと言えるでしょう。

6. NFTがエンジニアに与える影響

NFTはブロックチェーン技術を前提として成り立っているものです。そのため、今後NFTが普及してくると、ブロックチェーンエンジニアの需要がさらに高まってくることが想定されます。

しかし、ブロックチェーンを利用したシステム開発をおこなえるエンジニアは、現在もまだ多くいないというのが実状です。今後、ブロックチェーン開発に携われるエンジニアの需要はさらに高まってくるでしょう。

ブロックチェーンエンジニアの平均年収は、約950万円と言われています。他の技術エリアのエンジニア職と比較しても、専門性が非常に高いため、高額な単価になっています。

NFTの普及と共に、エンジニアとして成長していくことを目指している方は、ブロックチェーンエンジニアとして活躍することを目指していくことをおすすめします。

まとめ

NFTとは何か、NFTが注目されている背景の紹介から、NFTが今後どのように利用されていくのか等について紹介してきましたが、いかがでしょうか。

そう遠くない将来に、NFTはもっと身近なものとなっていて、様々なものがNFT上で管理されてくるようになるでしょう。そして、NFTの前提となっているブロックチェーンに関するシステムやエンジニアの需要はさらに高まってくることが見込まれます。

ぜひこの機会にNFTやブロックチェーンに対する理解を深めて、より価値の高いエンジニアへと成長していくことをおすすめします。

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